England vs Croatia 予想
🔊 ワールドカップで最も高額な陣容の一つが、“黄金世代”と呼ばれるベテラン軍団と激突します。イングランドとクロアチアがアーリントンでグループLの幕を開けます。トーマス・トゥヘルはスリーライオンズを率いて完璧な予選突破を果たし、いよいよ自身初の国際大会に挑みます。一方、ズラトコ・ダリッチは“チェッカーズ”を3大会連続でワールドカップへ導きました。グループの本命と目されるイングランドがその期待に応えるのか、それとも初戦でつまずくのか--。本誌編集部によるマッチプレビューをお届けします。
直接の対戦
📊 両代表チームの直接対決には長い歴史があります。過去8年間だけでも、両者は4度激突しています。最初の舞台は2018年ワールドカップ準決勝。クロアチアが延長戦の末に2-1で勝利を収めました。しかし、その後“チェック柄”には流れが向かず、続く3試合で白星を挙げることはできませんでした。ユーロ2020でも、グループステージ初戦で両者が対戦。ラヒーム・スターリングのゴールによってイングランドが1-0で勝利を手にしました。
H2H統計 マッチと以前のチームの結果

イングランド チーム概要
イングランド代表は予選を完璧に駆け抜けました。8連勝、22得点、無失点。グループ内に同等の実力を持つライバルはいませんでしたが、それでもこの数字は圧巻です。こうした成績と充実の陣容を背景に、“フットボールの母国”は今大会でスペイン、スペインやフランスに次ぐ3番手の優勝候補と目されています。ただし、1966年に自国開催で唯一世界一に輝いて以来、イングランドは準決勝進出がわずか2度という現実も忘れてはいけません。
トーマス・トゥヘル監督は、公式戦で圧倒的な強さを誇るチームを作り上げました。しかし親善試合では不安要素も浮き彫りになりました。6月にはニュージーランド(1-0)、コスタリカ(3-0)を下したものの、より手強い相手には苦戦。3月にはウルグアイと引き分け(1-1)、日本には0-1で敗れました。ウェンブリーでの試合だっただけに、メンバー構成のテストが理由とはいえ、この結果は言い訳できません。
イングランド代表の主力メンバーはサッカーファンなら誰もが知る顔ぶれでしょう。そこで今回は北米のピッチで見られない選手たちに注目します。トゥヘル監督は意外な決断を下し、ガレス・サウスゲート体制のベテランリーダーであるルーク・ショーとハリー・マグワイアを招集外としました。また、世代屈指の才能と目されたコール・パーマーやフィル・フォーデンも、クラブシーズンで精彩を欠いたことからメンバー入りを逃しています。
試合結果: イングランド

クロアチア チーム概要
これは、年齢を感じさせない世代にとって4大会連続となるワールドカップです。ロシア大会ではクロアチアが驚きの銀メダル、カタール大会では銅メダルを獲得しましたが、北米で再び表彰台に上がるのは至難の業となりそうです。ズラトコ・ダリッチ監督は今回もベテラン勢に信頼を寄せました。40歳のルカ・モドリッチは頬骨骨折から完全復活し、5度目のワールドカップ出場へ。おそらく今大会限りでスパイクを脱ぐことになるでしょう。イヴан・ペリシッチ、マテオ・コヴачッチ、アンドレイ・クラマリッチといった顔なじみの選手たちも引き続きキープレーヤーとして名を連ねます。
一方で、ダリッチ監督は新世代のタレントたちを生かすため、フォーメーションを3-4-3に変更しました。その中心となるのが19歳のルカ・ヴシュコヴィッチ。ハンブルクでブンデスリーガ屈指のディフェンダーとして頭角を現しました。ヨシュコ・グヴァルディオルやヨシプ・シュタロと並ぶ守備陣は、クロアチアのディフェンスラインに大きな安心感をもたらします。ただし、攻撃陣はやや物足りなさが残ります。マリオ・マンジュキッチ以降、代表に絶対的なストライカーは現れていません。
成績面では、クロアチアは予選を圧倒的な強さで突破。8試合中7勝を挙げてグループ首位通過を果たしました。大会前の親善試合でも「シャヘトニ」は健在ぶりを示しています。コロンビア(2-1)、スロベニア(2-1)に勝利し、ブラジル(1-3)戦でも終盤に2失点するまでは互角の内容でした。唯一精彩を欠いたのはベルギー(0-2)戦で、この試合では相手が一枚上手でした。
試合結果: クロアチア
新着ニュース
イングランド
📰 イングランド代表がアメリカに到着して以来、チームを取り巻く状況は目まぐるしく変化しています。6月7日にはチームの拠点近くで銃撃事件が発生し、9人が負傷。9日には地震、10日には雷雨の影響でコスタリカとの試合が延期。そして6月13日には、チームのスパイクやトレーニング用具が盗まれるというトラブルも起きました。
✔ それでも、メンバーのコンディションは明るい材料となっています。Thomas Tuchelが招集した全選手が万全の状態を保っています。
クロアチア
🎙 クロアチア代表のゴールキーパー、ドミニク・リヴァコヴィッチが対戦相手の最大の脅威について語った。「ハリー・ケインとは何度か対戦したことがある。彼はゴールを奪うだけでなく、チャンスも演出できる素晴らしい選手だ。ただ、僕たちも入念に準備してきた。うちのディフェンス陣は若くてスピードがあり、本当に頼もしい。そんな守備陣が目の前にいるのは心強い」とコメントしている。
✔ ドゥエ・チャレタ=ツァルは背中の負傷から完全復帰し、チーム練習に合流。大会前の親善試合を欠場していたが、戦列に戻った。ルカ・モドリッチも保護マスクを着用しながらトレーニングを続けており、ズラトコ・ダリッチ監督によればコンディションは万全とのこと。チームにはメンバーに関する問題はない。
予想スターティングラインナップ
📋 イングランドの予想先発: ピックフォード - ジェームズ、ストーンズ、ゲヒ、オライリー - アンダーソン、ライス - サカ、ベリンガム、ゴードン - ケイン
📋 クロアチアの予想先発: リヴァコヴィッチ - ヴシュコヴィッチ、シュタロ、グヴァルディオル - スタニシッチ、モドリッチ、コヴァチッチ、ペリシッチ - パシャリッチ、クラマリッチ、ブディミル
🟨 イエローカード予想
この一戦を裁くのは、ヨーロッパでも屈指の名審判、クレマン・テュルパン。フランス人レフェリーは直近10試合で平均3.2枚の警告を出しています。前回のワールドカップでも3試合を担当し、1試合で2枚以上のイエローカードを提示したことはありません。テュルパンは無駄にカードを乱発しないタイプですが、大一番では厳しくジャッジする傾向があります。そして今回はまさにそのような重要な一戦です。特にクロアチアのウイングバック陣は、SakaやGordonとのマッチアップで苦戦を強いられるでしょうし、中盤もイングランドのスピードについていけない場面が増えそうです。クロアチアはファウルが増え、1.5枚以上のイエローカードを受ける展開が予想されます。実際、両国の直近7度の直接対決では6回、このラインを超えています。オッズは1.56*です。
⚽ ゴール予想
イングランドの鉄壁ディフェンスは予選全試合で無失点を継続中。一方、クロアチアの攻撃陣は年齢の影響もある中で、予選8試合で26ゴールと高い得点力を見せましたが、その数字は対戦相手のレベルによる部分が大きいと言えるでしょう。イングランドはジブラルタルやモンテネグロ、フェロー諸島とは違います。したがって、アウェーチームとなるクロアチアに爆発的な攻撃は期待しづらく、クロアチアのゴール数アンダー1(1点未満)というベットが妥当です。オッズは1.44*。
🚩 コーナーキック予想
予選では両チームとも1試合平均7本以上のコーナーキックを獲得してきました。ただし、それはグループ内で優位に立つ立場だったからこその数字。本大会で同じペースが続くとは考えにくく、とりわけ直近の直接対決では両チーム合わせてコーナーはわずか2本でした。慎重な展開が予想されるため、コーナーキック合計10.5本未満(アンダー10.5)へのベット(オッズ1.42*)が堅実です。イングランドはワールドカップ直近5試合でこのラインを下回っています。
🚀 注目選手ベット
Harry Kaneはトリース・ライオンズのキャプテンであり絶対的エース。予選8試合で8ゴール、クラブシーズンでは61得点と驚異的な数字を残しました。BayernのストライカーはKylian Mbappéに次ぐ大会ゴールデンブーツの有力候補です。「Hurricane」はPKやFKも担当し、多彩な得点パターンと並外れたモチベーションを持っています。ワールドカップ通算得点記録でGary Lineker(10得点)にあと2ゴールと迫っており、今大会で新たな歴史を刻む可能性は十分。Harry Kaneが得点するというベットには注目が集まります。オッズは約2.20*。
😱 リスクの高いベット
過去4度の直接対決中3試合が90分以内「ロースコア」で終わっていることからも、慎重な展開が予想されます。両者とも守備的な戦い方と、格上イングランドが地力で勝ち点3を手にする流れが濃厚。勝敗やゴール数単体ではオッズ妙味が薄いものの、イングランド勝利&総ゴール1.5点未満というコンボベット(6.50*)はリターンが大きく魅力的です。
🎯 信頼できるベット
イングランドはクロアチアとのここ6試合全てで少なくとも1枚のイエローカードを受けています。この傾向が今回も続く可能性は高いでしょう。クロアチアは相手にファウルを誘う術に長けており、Tuchelの指導下でイングランドもボール奪取に積極的な姿勢を見せるため、テュルパン主審から警告を受ける展開が想定されます。編集部としては、イングランド警告数オーバー0.5枚(1.20*)が最も堅実な選択肢だと考えます。
👀 想定外の展開になった場合
このカードで最大のサプライズとなり得るのが「ゴールラッシュ」です。暑さもあり、本来ならロースコア必至ですが、セットプレーが流れを変える可能性も否定できません。両チームとも高さと空中戦に強みがあり、コーナーから互いにネットを揺らす展開も考えられます。したがって、両チーム得点(YES)へのベット(オッズ約2.00*)も一考の価値があります。
*オッズは目安です。ブックメーカーによって異なる場合があります。
編集部による予想
この一戦では、リスクを避けた慎重な展開が主導権を握りそうだ。イングランドがオッズ上の優位を持つものの、Tuchelはクロアチアを決して侮らず、攻撃的な姿勢を抑えるはずだ。前半は様子見の時間帯が続き、ミドルシュートやセットプレーでの駆け引きが中心となるだろうが、ゴールネットは揺れないと読む。試合の決着は後半中盤、クロアチアがフィジカル面で落ち始め、イングランドのベンチメンバーのフレッシュさが差を生むタイミングで訪れる可能性が高い。最終的にはイングランドが1-0で僅差の勝利を手にすると見ている。合計ゴール数2.5以下が最も妥当なベットだろう。両国代表の過去のヘッド・トゥ・ヘッドもロースコアが多く、しかも大会初戦、最大のライバルとの対戦となれば、守備重視の慎重なゲーム運びが予想される。
